アニメ『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』感想

アニメ本編、原作などの感想です。

2話時点で文章量が跳ね上がったので日記ページから独立させました。

◆最新の話題へ

◆ページの1番下へ


視聴感想

※日記ページに記載したものをあとから分割したので1話感想のみフォーマットが異なります。

アニメ『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』の1話を観ました。

スーパー戦隊シリーズは自分が幼少期に見ていた作品をのちにいくつか観たくらいで、特別詳しいとか現行作品を毎週観ているとかではない(一時期はリアタイしていましたが、放送時間帯が変わってしばらくした頃「外出で観られない」があまりにも多発して以来ぼんやり遠のいてしまった)のですが、やたらめったら光って鳴って喋るガジェットとか、名乗りの爆発が人に当たるとか、絆の力でパワーアップする巨大戦力とかの「戦隊的なるもの」への解像度があまりに高いのはわかり、冒頭の「最終話」で巨大戦力の変形・合体シーケンスと同時にロボソンが流れるあたりは大笑いしていました。

反面、決め画以外のシーンは作画がちょっと粗いような気がするのですが(直前に『100カノ』を観ていたので比較してしまうというのはあるとは思います)、おそらく本作の本懐はそこにはなく、スタッフやキャストを戦隊シリーズ関係者で固めるとか、パロディの精度をいかに高めるかとかにあると思うので、まぁ多少はいいかな、という感じです。

……決め画はちゃんと決まっているので関係ないとは思いますが、もしも「最初はぎこちなかった演者さんがどんどん成長して自然な演技ができるようになって最終的には顔立ちまで変わったように見える」を作画を使ってやろうとしている(ただ決め画まで粗いと作品のクオリティが下がってしまうのでそこだけは調整している)のなら、とんでもない話だとは思いますが。

OP映像&EDは次回のお楽しみということで、アニソン好きとしてはそちらも楽しみ。

ちなみに、本家スーパー戦隊シリーズで「のちにいくつか観た」中でイチバン好きな作品は『天装戦隊ゴセイジャー』です。

野心的な構成は微妙にハマりきらなかった感もあるし、スポットの当たった人物と販促すべきアイテムの活躍のバランスがうまく取れていない回もあったし、放送年代のわりには「キャラクター」の突き抜け具合も弱めで、あまり評価の高い作品ではないのですが、人物の変化や成長に関する描写には年間を通して一貫性があって、個人的に大好きな「使命」という戦う理由が全員の根底を貫いてひとつにしているところもいいし、アクションをはじめとした画作りがハイレベルで視覚的な楽しさがあります。

「『久しぶりにちょっと観たくなったな』というときに誰かの感想を読んで自分が観た気分になる」というのは戦隊シリーズに限らずよくある話ではありますが、『ゴセイジャー』はビジュアル面での完成度が高いので「読む」では事足りず「観る」でしか満足できません。

2025/01/13 00:00:00

アニメ『異世界レッド』の2話を観ました。今回はちょっと「架空の戦隊をあたかも存在したかのように描く」に比重を置きすぎて「異世界」のテンポが悪かったかな感があります。作画についても前回触れましたが、今回2度あった「緻密に描き込んだ止め絵をスライドする」も、せめて口は動かしたほうがよかったんじゃないかなと、やや気になってしまいました。

2025/01/20 16:47:00

OP・EDはよかったですし、反撃の瞬間に主題歌が流れ出す演出は「まさにそれだよ!」感があって口角が上がったんですけれどね。「『誰がそこまでやれと言った』と笑っちゃうほどメタ的にまで忠実な特撮パロディ」も相変わらず、「キズナビーストまわりはバンクシステムなので現在地の状況がどうであれ曇天から青空になって登場して変形・合体します」だとか「倒した敵が爆散するのを背景にポーズを決めます」とかでキッチリ貫かれていてちゃんと笑えます。前回触れ忘れた点ですが、四方に壁のある遺跡で合体したのに背景がだだっ広い空き地になっているとかもよかった。

2025/01/20 16:48:00

もっとメタな観点だと、深夜アニメの円盤って普通は1巻2話収録の全6巻だと思うのですが、本作は1巻4話収録の全3巻らしく、これもおそらく特撮円盤リスペクトですよね。誰がそこまでやれと言った。

2025/01/20 16:49:00

で、原作漫画を最新刊まで揃えました。待てなかったんです。ということで、以下アニメ3話以降の話題。

2025/01/20 16:49:00

「『テーマバカタイプの熱血レッド』がなぜ『テーマバカ』になったのか」「『勇者にして従者』がなぜそれになり得てあり続けるのか」「異世界転生の仕組みとは」など、言ってしまえばさんざん使われてきた造形やモチーフを「そういう慣例だから」と投げやりにせずキッチリ理由をつけている点は非常に好感触です。

2025/01/20 16:50:00

カラー的には、灯悟が無論レッドで、イドラがピンク、テルティナがホワイト、ロゥジーがブルーで、ラーニヤがイエローでしょうか。「アメン」については、私は戦隊しか知らないので、ライダーも知っていたらもっと楽しかったんだろうな、と。

2025/01/20 16:51:00

ただ気になったのは、「アーヴォルン」「アヴァルロスト」「ロゥジー・ミスト」で固有名詞の語感や使用文字が被りすぎな点。要衝の地名でもある「アヴァルロスト」など、「アーヴォルン」と「ロゥジー・ミスト」からいくつか音を抜き出して順番に並べたらほぼ完成してしまうので、もうちょっと何かなかったかな、と思うところ。特に「テルティナ」と「ロゥジー」の字面や語感はほかでは見たことがないし、鳥名のアナグラムらしき地名(「ルグシム」だけ元ネタがわからないのが悔しい…)も物珍しさとそれっぽさをきちんと両立しているから、目新しい固有名詞を作れないというワケではないのでしょうし、つくづく惜しいです。

2025/01/20 16:51:00

灯悟について「〇〇脚本のキャラっぽい」という感想をよく見るのですが、実は私はその「〇〇脚本」がどれもあまりハマらないタイプなので、『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』だから灯悟のことも好きだけど、これが『絆創戦隊キズナファイブ』だったら作品自体も浅垣灯悟/キズナレッドもあまり好きじゃなかったかもしれないな、とはすこし感じました。「戦隊は5人(仮)で戦隊」の理念が好きゆえに、レッドひとりに特殊性を集中させるタイプの作品はあまり好みではないんですよね。……だから『ゴセイジャー』が好きなのかもしれません。

2025/01/20 16:51:00

原作についてもメタな観点だと、こちらも特撮円盤リスペクトの全12巻で完結するのではないかという気がしてきます。「幹部ラッシュ→最強幹部→ラスボス→締め→完!」が充分ありえそうなんですよね。どちらも続きが楽しみです。

2025/01/20 16:52:00

アニメ『異世界レッド』の3話を観ました。今回は原作2話がアニメ1話というアニメ化の安定ペースで、かつマキシマム・キズナカイザーまわりで「コイツ同体格の相手と広いところでしか戦えないポンコツなのでは」とか「この巨体をのけぞらせた!?」とかで「剣と魔法の世界に『戦隊』という明らかな異物が現れた」感をしっかり出していて、引っ掛かりもなくスルッと観られました。

2025/01/28 09:50:00

これは前回触れておけばよかった話、アニメ化で顕著になったキズナファイブが色呼び戦隊な点のいいところに、異世界モノで元世界の人物の名前や個性までいちいち覚えていられないよという人はとりあえず色で判別すればいいし、戦隊畑だから余裕だぜという人はさらに色まで深読みして楽しめばいいところがありますね。

2025/01/28 09:51:00

アニソン好きとして「Cuz I」は全体的に「あまりにも理解がある!!」と大歓喜なワケですが、「馴れ合いじゃなくTrust それぞれのパワー 認めれば最強」があまりに灯悟とロゥジーの最終的な関係そのもので笑っちゃうほど解像度が高くて好きです。「その作品のためだけの曲」が大好きなんですよね。

2025/01/28 10:00:00

原作を何度か読んで、今回も観て、なんだかんだロゥジーが好きなのかもしれないと改めて思いました。テルティナへの激重感情が恋愛なのか敬愛なのかはっきりしないところ込みで(敬愛9割9分に微量の恋愛?くらいの受け取り方をしています)。

2025/01/28 10:05:00

原作巻末『絆創戦隊キズナファイブ』でレッドにツンケンするブルーを鼻で笑って「こういうヤツほどなんだかんだしっぽりほだされてしまうんだよな」におまえが言うか顔をされていましたが、その後も結局なんだかんだ言うほどほだされてないところもポイントが高いです。絆の物語だけど馴れ合わない絆も存在するし、絆の物語だからこそそれも肯定するんですよね。

2025/01/28 10:05:00

「今まで築いてきた絆…」のようなコマで灯悟がフキダシに見切れていたのも地味好きポイントで、『異世界レッド』は浅垣灯悟の物語ですが、だからってそこに生きる誰も彼もが灯悟を自分の中のセンターに置くワケじゃなく、それぞれの考えることや想う人はさまざまなんですよね。

2025/01/28 10:06:00

だから「キズナブレイブ(仮)」は「あるならアツいけどないのは筋が通っていてよい」くらいの予想をしています。そもそもアメン/ラーニヤはどうするのという話になるので、ないんでしょうけれど。

2025/01/28 10:09:00

そう言ったうえでこれを言うとちょっと他作品下げに聞こえるかもしれないのですが、同じ異世界モノの『便利屋斉藤さん、異世界に行く』だと、便利屋パーティはわりと全員がサイトウを中心に動いているし、サイトウはアニメ化範囲だけでもギーブルやモンプイなどほかの冒険者にも特別に思われているし、キスルギほか皆に認められているんですよね。あちらは「元世界で『おまえの代わりはいくらでもいる』と叩きつけられた『9番目のそこそこの男』が『どこにも代わりがいないいちばんの人物』になる話」だから、それはそれであるべき展開と作中倫理には背いていないし、だからちゃんと好きで原作も追っているのですが。

2025/01/28 10:10:00

1週空きまして4話5話感想です。4話をそこで切って引きにするのは弱くないかな…とちょっと思って原作を確認したら、やっぱり魔力の種回収までで原作1話でしたね。本作は単行本の収録ページ数がすごく不規則なので(それゆえに「もしかして『50話』とか『12巻』とかで完結するのでは」と思っているのですが)、アニメに再構成するとなると悩ましい点も多そうです。

2025/02/12 11:48:00

OPなしで始まった4話でしたが、それはもう完璧なタイミングで挿入歌として用いてくるので拍手してしまいます。「だから貴様はそっちを向いて戦え」も人間関係と展開の合わせ方が鮮やか。

2025/02/12 11:52:00

勇輝一閃(ブレイブレイ)をどうするのかと思っていたのですが、よく考えればガジェットや必殺技のテロップを出しまくっても違和感のない作風を築いてあるのだから、シンプルに読みを発声して文字は表示すればよかったんですよね。能力部分の描写が多く剣自体はあまり描かれなかった気がする聖剣の各形態に新規デザインを起こしてあったりとか、ヒロイックで好きです。

2025/02/12 11:53:00

5話のロゥジーはマキシマム・キズナカイザーに搭乗できた=なんだかんだ絆されてしまっているとかちょっとした表情や声音が情けないとかで、言ってしまえばかわいらしいところが多かったのですが、灯悟を庇ったうえで聖剣の魔力吸収で爆発の威力を弱めるところはしっかりかっこよかったです。

2025/02/12 11:55:00

そして「“絆”が失われる」ことをトリガーとする灯悟の“パワーアップ”が、漫画だと線の細部がわかりづらくなって使えなかったのであろう「黒」を使って描かれていたのが、今後の展開を暗示していて非常によかったです。OP映像的におそらく太陽の森とククジャまでがアニメ化範囲だと思うのですが、「ブラック」はどう処理するのか楽しみ。

2025/02/12 12:02:00

何度でもする「Cuz I」の話、ふつう「絆の戦士」をテーマにした曲なら「誰かのためなら強くなれる」となりそうなところを「誰かのためにしか強くなれない」なのが最高に『異世界レッド』で好きです。

2025/02/12 12:03:00

だいぶ間が空きまして、アニメ異世界レッドを最終話まで観ました。観てはいたのですが「良くも悪くも期待も予想も裏切らない順当なアニメ化」という印象であまり言うことがなかったというか、観終わったら「うん、今回も面白かった」で終わってしまっていたんですよね。最終回くらいはまとめようかなということで、原作9巻の内容もすこし交えて。

2025/03/31 14:43:00

ただ、本作は原作に「50話」とか「12巻」とかで締めようとしている雰囲気を感じており、アニメは特に4話と5話を原作と違う箇所で話を切った結果引きが弱くなったりもしていて、「製作におけるこだわりはこれでもかというほど感じるけれど、原作ありきのアニメ化としてはそこそこで、だったら原作を読めばいいかな」という結論になってしまいますね。アニメ化で話題になったおかげで原作を読もうという気になったので、その点では「原作ありきのアニメ化」としての成功ではあると思いますが。

2025/03/31 14:47:00

キズナブラックにしても演出や演技は迫力がありましたが、「大敵を倒す」ではなく「暴走した仲間を止める」が締めというのも、主題歌をバックに戦うという王道演出をもってしても「マイナスをゼロにした」という印象で、「全12話のアニメにおいて最終回の締めくくりとなる戦闘」としてちょっとカタルシス不足だった感じです。

2025/03/31 14:49:00

異世界サイドの「今の灯悟には仲間がいる」という終わり方は綺麗なものの、結局のところ「灯悟の心の深すぎる傷」や「ブラックが暴走する原因」については解決していませんし、「太陽の森がブラックの暴走で破壊された件の後処理はどうしたの?」という疑問が残る形になってしまったのはやや残念。やはり未完の原作をアニメ化しようとすると処理すべき部分が多いよな、という感想になってしまいました。

2025/03/31 14:51:00

8話や最終回のキズナファイブパートをはじめとした「製作におけるこれでもかと言うほどのこだわり」はよかったんですけれどね。特に8話はあまりにもやりたい放題すぎて、『絆創戦隊キズナファイブ』のオープニングとして「さぁいこう!キズナファイブ」が流れた時点で泣くほど笑いました。

2025/03/31 15:00:00

その「未完の原作」ですが、最新9巻はラーニヤとアジール、ロゥジーとテルティナのそれぞれの関係性の変化が非常によかったです。特にラーニヤの「それって……」はてっきりぼかすのかと思ったら「僕と結婚してください」「はい!」とはっきり言葉にして、そこから「私と魔王様のための結婚式場で先に結婚しないでもらえますか!?」を「ヴィダンの『結婚』には未来がない」という敗因にして、と本当に鮮やかでした。

2025/03/31 15:04:00

テルティナの変化にしても綺麗で「イドラやロゥジーがそうしたように自分も変わる」というのが唐突さを感じさせない良構成ですし、もしかして「銀狼装姫」の元ネタは『牙狼』だったりします……? いえ、深夜特撮というジャンルの馴染みのなさとゴア描写や生々しい表現が多いという事前情報ゆえ観たことはなく、JAM Projectの主題歌経由で知っている程度なのですが、『牙狼』が「特撮」で「黄金の狼の騎士」ということは「特撮リスペクト満載の作品」に「銀の狼の姫騎士」を出してくるのもそういうことじゃないのか? と、つい深読みを。

2025/03/31 15:10:00

とりあえずは「原作を第一の楽しみにしつつ、もし2期があったらまた観はするだろうな」くらいの評価に落ち着きました。とはいえ前述のとおり、アニメ化で話題になって実際に観てみたからこそ原作を読んだのはそうなので、「1クールのアニメ」としては個人的に消化不良でしたが、「アニメ化した意義がなかったか」は明確にNOだと思います。出会えてよかった作品でした。

2025/03/31 15:17:00